お元気ですか? 苺です!
苺(いちご)と書いて苺(まい)と読みます。
食物繊維って昔は「食べ物のカス」と考えられていました
あ~たしかにそうとも言えるゎ~
食品にたくさん含まれていると、舌ざわりが悪く口の中でモソモソするので、できるだけ取り除くことがさかんに行われていました。
ですが、90年ほど前にアメリカのケロッグという医学博士が、食物繊維は便秘や大腸炎になんらかのよい影響があると、確認しました。
このケロッグ先生、このあとあのコーンフレークを開発しちゃうんです!
いろんな意味でスゴイ人だね!
1971年にイギリスのバーキット博士が、「食物繊維の摂取量が少ないと、大腸がん発生のリスクが高くなる」と仮説を発表しました。
これ以降、急速に食物繊維への関心が高まり、第6番目の栄養素と言われるようになりました。
5大栄養素 ➡ たんぱく質・脂肪・炭水化物・ビタミン・ミネラル
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維
食物繊維には2種類あります。
不溶性食物繊維
水分をたくさんふくむ ➡ 便のかさを増やす ➡ 腸を刺激してぜんどう運動を促す ➡ 排便を促す ➡ 腸内の有害物質を体外へ排出する。
- 胃や腸で水分を吸収してふくらみ便のかさがふえます。腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にして便通をうながします。
- よくかまないといけないので、あごの発育がよくなり、歯並びもよくします。
- 水溶性ほどではありませんが、腸内環境がよくなり、整腸効果もあります。
- 食べすぎると腸閉塞の原因となりますので、注意が必要です。
ゴボウがイメージしやすくてわかりやすいかな?
不溶性食物繊維の種類
セルロース
食物繊維の大半をしめる。有害物質を吸着・排出。
りんご・大豆(おからも含む)・ごぼう・穀類
ヘミセルロース
腸内の善玉菌を増やす。有害物質の排泄。
ごぼう・小麦ふすま・玄米・大豆
ペクチン
不溶性と水溶性がある。
未熟な果物・野菜
リグニン
コレステロール上昇抑制。腸内の善玉菌を増やす。
ココア・豆類・いちご・梨
キチン・キトサン
血圧・コレステロール値上昇抑制。免疫力向上と自然治癒力を高める。
エビ・カニの殻
水溶性食物繊維
- ヌルヌルネバネバするので、胃や腸をゆっくり移動するため腹持ちがよく、糖や脂肪の吸収もおだやかです。
- 大腸で発酵・分解されビフィズス菌などの善玉菌が増え、腸内環境がよくなり、整腸効果大です。
海藻・きのこ類が代表選手です!
水溶性食物繊維の種類
アルギン酸
海藻のぬめり成分。コレステロール値・血糖値上昇抑制。便秘解消・動脈硬化予防。
昆布・わかめ・もずく・めかぶ
フコイダン
海藻のぬめり成分。肝機能向上・抗アレルギー・血圧抑制。
昆布・わかめ・もずく・めかぶ
ペクチン
コレステロール値の上昇・血糖値の上昇をふせぐ。
熟した果物・かぼちゃ・キャベツ・大根
グルコマンナン
水を吸収し、ふくらんで満腹感を感じる。
こんにゃく
多い少ないはあるけど、食物繊維の多い食品はたいがい不溶性・水溶性の両方が含まれています
なぁんだ~そうなの?
食物繊維を含む食材はたいがい不溶性と水溶性の両方がふくまれています。
どちらが多いかで選んでください。
不溶性と水溶性の理想対比は 2:1 です。
食物繊維の多い食品
- 豆類:大豆・小豆・エンドウ豆(グリンピース)・スナップエンドウ・インゲン豆・ひよこ豆など、どれも食物繊維豊富です。大豆製品は納豆・おからがおすすめです。
- りんご:皮ごと食べるとよりいいでしょう。
- ごぼう:不溶性食物繊維(100g中3.4g)の代表格ですが、水溶性食物繊維(100g中2.3g)もけっこう含まれています。
- 穀物:押し麦・玄米ともに食物繊維豊富なので、白米に混ぜて炊くといいでしょう。パンは全粒粉・ライ麦などの入ったものが、食物繊維プラスになります。
- ココア:リグニンという食物繊維で便の臭いをおさえる働きがあります!甘みをおさえた方が、ダイエット的にはいいですね。
- こんにゃく:こんにゃくの原料であるこんにゃく芋にはグルコマンナンという水溶性食物繊維が豊富なのですが、製造過程の凝固剤を使用した時点でこんにゃくは不溶性食物繊維となります。水溶性食物繊維はゼロになってしまいます。低カロリーなので食べすぎないように気をつけてください。1日1枚まで。
- きのこ:しいたけ・きくらげ・ぶなしめじ・エリンギ・えのきなど、どれも不溶性食物繊維が多いです。カロリーが低くてダイエットにもいいですね。しいたけは生シイタケよりも干しシイタケの方が食物繊維が多いです。
- 切り干し大根:大根は白い部分よりも葉の方が食物繊維が多く、切り干し大根はさらに食物繊維が多くなります。
- ドライフルーツ:果物は生だと食物繊維はたいして多くありませんが、ドライフルーツになると多くなります。
- 海藻類:昆布・わかめ・もずく・めかぶなど、どれもぬめり部分が食物繊維となります。