お元気ですか? 苺です!
苺(いちご)と書いて苺(まい)と読みます。
今日はトマトをいろいろと調べてみたいと思います。好きとか嫌いとか言ってる場合じゃないですよ。けっこうスゴイんです。トマトって 🙂
待ってました!今日は、わたしが主役なのね?
よろしくね~トマトちゃん!いろいろ教えてください!
日本で最初のトマトは?
トマトは、南アメリカのアンデス山脈高原地帯原産のナス科トマト属の植物です。
トマトはナスの仲間なんですね。どうりで花がよく似ています。
トマトの花
ナスの花
8世紀ごろから栽培はされていましたが、日本にくるのはず~~~っとあとのことなんです。
ヨーロッパでも、毒性のベラドンナに似ているという理由で、長い間食用にはされず、観賞用とされてきました。
ベラドンナ
ですが、イタリアの貧困層で食用にしようと考える人が現れ、現在にいたります。最初に食べようと思った人、勇気ありますよね~ 😯
日本に伝わったのは17世紀半ば、徳川家綱のお抱え絵師・狩野探幽(かのうたんゆう)が「唐なすび」と名付けて絵をかいています。この時も食用ではなく、観賞用だったんですね。
トマトが食用になったのは、明治時代です。きゃべつ・玉ねぎ・人参などの西洋野菜とともに改めてヨーロッパやアメリカから入ってきました。
さらに日本人の味覚にあった品種改良がさかんになったのは、昭和に入ってからのことです。まだまだ歴史は浅いんですね。
トマトの栄養・効能
大注目!リコピンの働き
トマトの注目する栄養分は、なんといってもリコピンです。
フィトケミカルの一種で、すぐれた抗酸化作用をもっています。
フィトケミカル
ファイトケミカルとも言い、健康に良い影響を与える植物由来の化合物です。植物は動きまわれませんので、抗酸化力や抗菌力のあるフィトケミカルを持っているのです。
抗酸化作用
活性酸素を取り除く働きのことです。活性酸素は体内で常に発生していて、細菌やウイルスをやっつける働きをしており、悪いものではありません。ですが、ストレス・紫外線・喫煙などにより増加しすぎると、老化や生活習慣病の原因となるので、取り除く必要があります。
現代では、活性酸素を取り除かなくていい人はいないでしょう。
トマトを食べることで老化や生活習慣病を防ぐことができるのですから、スーパーの特売日をチェックしてみませんか?
毎日たくさん食べるのは逆によくありません。常にちょこちょこ登場する程度がいいんです。
うまみ成分グルタミン酸
真っ赤なトマトがおいしいのは、うまみ成分であるグルタミン酸が多いからです。ゆでても焼いてもグルタミン酸は増加し、うまみが凝縮されておいしく感じられます。
また内臓脂肪をたまりにくくするというダイエット効果や肌の保湿をする美肌効果もあります。
酸っぱさの元クエン酸
疲れをとる効果があります。
皮部分に多いケルセチン
血管を強化する働きがあります。
食物繊維
整腸作用やコレステロール値を下げる働きがあります。
余分な塩分・水分を排出するカリウム
むくみ解消や血圧の上昇をおさえます。
トマトの種類・産地
世界では8,000種をこえる品種があるとされ、日本では120種類をこえるトマトが品種登録されています。
桃太郎トマト(大玉トマト)
1980年台に開発された品種で、市場に出回っているトマトのほとんどがこの品種です。
ファーストトマト(大玉トマト)
桃太郎トマトができる前によく食べられていた品種で、先がとがっているのが特徴です。昔ながらの野菜らしい味がするので、根強い人気があります。
ミディトマト(中玉トマト)
1個50グラム前後のトマトの事をミディトマトといいます。品種としてはフルティカ・レッドオーレ・フルーツルビーEXなどがあります。
シシリアンルージュ
調理用トマトで、イタリア・シシリア島で開発されました。楕円形でイタリアトマトといえばコレです。大玉トマトとくらべてリコピンが8倍、グルタミン酸が3倍と栄養価が高いトマトです。
加熱するとコクが出るので、ソースにしたり、炒めて食べられることが多いです。
千果(小玉トマト:ミニトマト・プチトマト)
ミニトマトの大半を占めるメジャーな品種です。リコピンが大玉トマトの3~4倍もあります。
1本の枝に20~40個以上の実をつけます。
日本での産地
- 1位:熊本県➡意外ですがダントツです。
- 2位:北海道➡夏の気候があっているようです。
- 3位:茨城県
トマトの旬は夏ではないんです
今ではハウス栽培の技術が進んで1年中買えるトマトです。きゅうり・ナスとならんで旬は夏と思いきや、おいしいのは春と秋なんです。
トマトはもともと冷涼で強い日差しを好みます。日本では春と秋にほどよく味がのるのです。
冬の温室栽培は、光が弱く成長に時間がかかるので、水っぽく皮が硬くなります。
夏は成長が速すぎて、味がのる前に赤くなってしまいます。ですが皮はやわらかいです。
じゃあ、おいしくて栄養満点のトマトを食べるのは、むずかしいの?
それが意外と簡単なの!
トマトをおいしく、栄養をそこなわずに食べる
野菜は新鮮が一番!ですよね?まちがいありません。
切ってすぐに食べましょう
鮮度が落ちたことで減って、もったいないなぁ~と思うのはビタミンCでしょうか?
ビタミンCは熱にも弱いので、取りこぼさずビタミンCを摂取したい場合は、新鮮なトマトをなまで、切ってすぐに食べてください。
トマトって切ると種やゼリーが出てもったいないし、まな板も汚れるよね~
くし形に切るなら、種・ゼリーが出ない方法があります!
トマトのお尻側(ヘタと反対側)を上にして、放射線状の白線の間を切ってください。
種と種の間の壁を切ることになり、種&ゼリーが飛び出しません。
ただしスープにすると、溶けだしたビタミンCをすべて飲むことができますので、加熱してもOKです。
加熱調理しても減らない栄養素
ですが、リコピンとグルタミン酸は鮮度が落ちても減りません。熱を加えても減らないんです。
色が赤いほど栄養価が高いので、実がやわらかくなる前の真っ赤なものを選んで、トマトソースを使った料理やトマト煮込みなどを作りましょう。
まだ赤みが足りないなぁ~と思うときは、ヘタを下にして常温(15~25℃)において追熟させよう。
実がやわらかくなりはじめると、中で腐りはじめている可能性もあります。トマトの赤い色は、古くなっても黄色や茶色に変色しません。中の水分から悪くなってきますので、やわらかくてヘタが枯れているものは避けた方がいいでしょう。
イタリアでは、夏の終わりごろにトマトの値段が下がります。その時にトマトを大量に買って、家族総出で1年分のトマトソースを作ります。
「イタリア版・おふくろの味」で、日本の味噌や醤油のようなものなんです。
リコピンは、加熱した方が身体に吸収されやすいです。
なまでトマトを食べたい時は、油や牛乳と一緒に食べると吸収しやすくなります。オリーブオイルをかければ大好きなカプレーゼもおいしく健康的に食べられますよ (^^♪ドレッシングを使うときはノンオイルを避けましょう。
さらに生食の時はよく噛んで。細胞壁をこわすことでリコピンやエスクレオサイドAの吸収率がアップします。
エスクレオサイドA:トマト特有の成分で、動脈硬化の予防に役立つ成分。ミニトマトに豊富で、熟すほど含有量は増える。熱には弱いので、加熱時間は短く。
リコピンは、皮に多く含まれるので、湯むきせずにそのまま調理するのが望ましいです。
最優秀選手はトマトジュース
野菜ジュースは野菜の代わりにならないかな?と言ったことがあります。
ウソではありません。トマトジュースに関してはちょっと変わってきますので、しっかり読んでくださいね。
栄養満点のジュース用トマト
生食用トマトは、見ばえをよくするためにビニールハウスで栽培されることが多いです。雨風などでキズがつくこともないし、病気や害虫からも守れます。
ジュース加工用トマトは、見た目にこだわる必要がありませんでので、外で栽培されます。太陽光をたくさん浴びて、完熟した栄養価の高いトマトが加工されます。
吸収率も抜群!
リコピンはミキサーなどで粉砕させる方が、組織が変わって、身体への吸収率がよくなります。
熱処理をしていてもリコピン量に変わりはありません。(ビタミンCは失われます)
濃縮還元ジュースでも栄養分に問題はありません。
ダイエット効果もねらえる!
夜間に活発に働く成長ホルモンにリコピンが加わると、代謝アップにつながりやせやすい身体になります。寝る前に飲みましょう。
トマトジュースに塩が入っている理由
トマトにはグルタミン酸といううまみ成分があります。
「うまみ成分」+「塩」って、日本人は特においしく感じるそうです。
栄養的には特にプラス要素はありませんので、塩分なしのトマトジュースが飲めるのなら、そちらをおすすめします。