お元気ですか? 苺です!
苺(いちご)と書いて苺(まい)と読みます。
あの竹みたいなサトウキビから、サラッサラの砂糖ができるなんて、想像できないんだけど~?
サトウキビから砂糖ができる工程とは?
やってることは案外あたりまえのことなんですが…まず機械化されたローラーを使って、サトウキビから砂糖分10%程度のジュースを搾(しぼ)り出すことから始まります。
しぼり汁を濾過し、煮詰めて濃縮し、結晶を作ります。
これを原料糖といいます。
収穫したサトウキビは時間がたつと糖分が減っていくので、長期間保存できません
サトウキビ畑の近くの工場で作られます
原料糖には不純物がたくさん含まれているので消費地近くまで輸送した後、精製糖工場で砂糖に仕上げます。
濾過をくりかえして不純物を取り除き、煮詰めて水分を飛ばすと白下糖(しろしたとう)と呼ばれるかたまりができます。
白下糖を高速遠心分離機かけ糖蜜分を分離させると、やっと砂糖の結晶が取り出せます。
あとは熱風と冷風で結晶を乾かし、フルイで粒の大きさを整えて出来上がりです。
大変そうですが、以上の工程は工場で連続して行われているので、大きな工場だと一日に15,000トンのサトウキビが処理され、1,600~2,000トンもの砂糖が作られます。
つまり1トンのサトウキビからは、約1割の量の砂糖が作られている計算になります
砂糖を摂ってもダイエットはできる!
世界の一人当たりの砂糖消費量を比較すると、日本は欧米の約半分とかなり少ないんです。
健康意識が高いことやダイエットブームもあり、日本人の消費量は年々減っています。
それに実は砂糖自体のカロリーは特別高いものではありません。
最近よく聞く糖質ゼロの食品は、砂糖を含まない代わりに科学的に作られた人工甘味料で甘みを出しています。
その甘さは砂糖の200~600倍!甘み離れは到底できません。
カロリーが低ければイイというだけでなく、人工甘味料の安全性も問題になってきています。
せっかく甘いものを食べるなら、天然の砂糖の味を楽しんでみませんか?
カロリーが高いイメージのある砂糖ですが、米・パンと同様に炭水化物はすべて1g約4㎉で、砂糖だけ異常に高いわけではありません。
一日の摂取カロリーの目安(成人で約2000㎉)の中でバランスよく調整しながらスイーツを食べることが、上手に付き合うコツです。
満腹なのに食べる「別腹」や過剰摂取に気を付ければOKです。
糖質オフ・糖質ゼロの本当の意味
糖質は炭水化物から食物繊維を抜いたもので、エネルギー源になります。
糖類は糖質の中に含まれるもので、砂糖や果物に含まれるショ糖・果糖などです。
「糖質オフ」に明確な基準はなく、各メーカーで比較した既存食品より糖質が少なければ「糖質〇%オフ」と記載できます。
「糖質ゼロ」も「糖類ゼロ」も、100g当たりの含有量が0.5g未満だとパッケージに記載できます。
しかし糖類ゼロでも、人工甘味料が含まれていることがあるので、注意が必要です。
リラックス&幸福感を味わって
砂糖は脳内物質のひとつであるセロトニン、通称「幸せホルモン」の生成に貢献しています。
セロトニンの生成には、肉類などに含まれるアミノ酸・トリプトファンが脳に必要です。
砂糖の働きによってトリプトファンが脳にスムーズに届けられることで、セロトニンが生成されリラックスした気持ちになるといわれています。
甘いものの効果は、疲れた時のエネルギー補給、そしてリラックス感・幸せ感も得られることです。
適度な量と頻度に気を付ければ、砂糖はそれほど悪者ではないんです。
固まった砂糖はどうする?
少量の水を加えてサラサラにしてください!
砂糖は固まることがあると思いますが、古さのせいではありません。
砂糖はまわりの水分を保持するという性質がありますので、温度変化によって乾燥状態になると表面の水分がうばわれ、砂糖の結晶同士がくっついてしまうんです。
アリがくるのがイヤで冷蔵庫に入れたら、ガチガチに固まったことがあるわ!
硬すぎて崩すのに苦労したよ~
少量の水を加えると、サラサラ状態にもどります。
霧吹きで水を軽く吹きかけてください。
砂糖の保存は温度変化が少ないキャビネットなどが最適です。
アリ除けには、容器にゴムをかけるのが簡単ですよ。アリはゴムのにおいが嫌いなんです。
👇こんな感じ。中味は黒糖です。👇
賞味期限がない
なんで⁉
不純物がほぼなくて、品質が安定してるから
上白糖やグラニュー糖は製造工程で不純物を取り除き、品質がとても安定しています。
腐敗・劣化が極めて少なく、いつまでも美味しく食べられるんです。
肉を柔らかくする
肉料理の下準備に砂糖で肉をもみこんでおくと、柔らかくなります。
砂糖は水と結びつきやすい性質で、肉に含まれるたんぱく質にくっつき水分を引きつけます。
タンパク質は熱を加えると固くなりやすいので、砂糖の下処理で固く締まるのを防ぎます。
鶏むね肉は一晩砂糖水につけてから料理すると、パサパサ感が減少しますよ。
そのほかパン作りではイースト菌の発酵を促進させたり、ホイップクリーム・メレンゲの泡立ちのきめを細かくしたり、スポンジケーキの気泡を安定させてふっくらさせるなどの力があります。
肌をしっとりさせる
砂糖は水分を吸収することから、保湿力があるとされています。
化粧品としても効果を発揮し、砂糖とハチミツを1:1で混ぜ合わせた「シュガースクラブ」は手作りすることもでき、顔に塗ることもできます。
しっとりツルツルになりますよ。
砂糖11種
上白糖
一番ポピュラーな白砂糖。国内砂糖消費量の半分がコチラ。製造工程で磨かれることで、白く透明に。
日本人好みのソフトな味わいで、なんにでも合わせやすい。世界中で流通される上白糖は、ほぼ日本製なんです。
グラニュー糖
上白糖より少し結晶が大きく、サラサラしています。
クセのない甘みなので、紅茶・コーヒーに入れるなど引き立て役に。
焼き菓子に使うと、ほんのりイイ焼き色になります。
三温糖
茶色をしている他価格も上白糖より高めであることから、身体に良さそうなイメージを持たれるが、上白糖の液糖を煮詰めたときにカラメル化現象によって色づいたもの。
栄養的には上白糖と変わりありません。
カラメル化によって香ばしい香りがするため、料理に使うことで深みやコクを与えてくれます。
白ザラ糖
ザラメとも呼ばれ、決勝の粒がグラニュー糖よりもさらに大きいのが特徴。
和菓子職人がよく使う、プロ仕様の砂糖。
砂糖に光沢がある上質な甘さを持つので、高級和菓子に使われます。
粒が大きく、食感が残るタイプ。
中ザラ糖
粒の大きさは白ザラ糖と同じですが、精製の途中でカラメルを混入したり、仕上げにカラメルを吹き付けることで結晶が茶色に変化します。
三温糖の粒が大きくなったものといったところでしょうか?
三温糖と同じくコクがあり、まろやかな味がするので煮物や佃煮を作る際に重宝されています。
角砂糖
グラニュー糖と固めたもので、コーヒー・紅茶に使ったり、お菓子作りに。
1個当たりの重量がわかるから、厳密に量らないといけないお菓子作りに便利。
黒糖
さとうきびのしぼり汁をそのまま煮詰めたもの。
濃厚な甘さで風味も強く、ミネラルたっぷり!
独特の味わいで直接食べても、コーヒーなどに入れても美味しい。
和三盆
四国地方で穫れるサトウキビの一種・竹糖が原料。
なめらかな舌触りで、品のある優しい甘さがあります。
干菓子などに使われる、プロ仕様の高級砂糖。
氷砂糖
ゆっくり時間をかけて結晶化したことで、氷のように見える砂糖。
溶けるのに時間がかかるので、果実酒作りに適している。
ゆっくり溶けて果実に浸透するため、初心者にも扱いやすい。
顆粒状糖
別名:フロストシュガー。グラニュー糖を粒状にして、乾燥・冷却したもの。
固まりにくく、冷たいものにも溶けやすい。
プレーンヨーグルトに付属されている砂糖としても有名。
泡立ちにも優れているので、お菓子作りに最適!
粉砂糖(粉糖)
グラニュー糖を粉砕して作る、粉雪のような繊細な粒の砂糖。
サラサラでふんわりとしているため、ケーキやクッキーの他フルーツなどに振りかけても華やかに見えます。
ブラウンシュガー
黒糖・きび砂糖・てんさい糖・三温糖など。
日本では一般的に色が茶色い砂糖全般のことを言いますので、精製度合や栄養成分などは問題にされません。
このため完全に精製した白砂糖にカラメルで色を人工的につけて茶色にしたものであっても、ブラウンシュガーと呼ぶことができます。
色合いやコクのある味わいを求める場合に使用されます。